な、なんと、アメリカンユーモアが通じなかった!
先日、私の生まれ故郷の青森県三沢市で、青森市が主催するグローバル人材育成ワークショップのひとこまを担当させてもらいました。テーマは「グローバル化と文化」で、日本人の文化の特徴を活かしてグローバルパーソンになろう!というものでした (注1)。
アメリカ式に「笑って楽しく」と思い、私の大好きな一コマ漫画、The Far Side®を皆んなに見せて、ゲラゲラ笑ってもらおうと思って、私が見るたびにゲラゲラ笑ってしまう「鳥の目から見た世界」という一コマを見せました。
引用1:"How birds see the world" by Gary Larson
すると、な、なんと! だーれも笑ってくれないのです(汗)。 これは何かの勘違いと思い、「なぜこれが面白いのか!」の説明をしても、きょとんとした顔ばかり。私はどんどんと墓穴を掘っていっちゃったのです。
なんとかその場を切り抜けましたが、ここでの私が学んだことは、**「どれだけ常識だと思っても、ユーモアのツボは文化によって全く違う!」**ということでした。
ということは、異文化のユーモアが分かれば、その文化も分かるっていうこと?
私は、日本人の母とアメリカ人の父を持つアメリカ人で、日本のユーモアもアメリカのユーモアも、笑えるネタがダブルにある、ということです(笑)
最近は、グローバル人材育成のワークショップなどのスピーカーもさせていただき、**「グローバル人材になるために効果的な方法は?」**ということを常日頃考えています。 そこで、笑いながらグローバルになれるって、なんと素晴らしい!と思ったのです。
早速、**「なぜ人はユーモアで笑うのか?」**を調べたところ、こんな説明がありました(テルミのざっくり翻訳):
「自分が期待している結果と全く違うオチがあるときに、そのギャップのストレスを解消するために笑いが出る。ただし、このギャップが小さすぎると面白くなく、大きすぎると笑えない結果になる。」 引用2:"Ha!: The Science of When We Laugh and Why" by Scott Weems
ユーモアのからくりとは、観客がその文化の「常識的な期待」を共有し、コメディアンが丁度良いギャップのオチを作ることで、誰でも笑えるユーモアが成り立つ、ということだったのです。
ようするに、日本人がアメリカンのユーモアで笑えるということは、アメリカ人の常識を理解しているということになるわけです。まさしくグローバル人材に求められる異文化の理解です!
ビッグバンセオリー
引用3:By DjayK (German Wikipedia) [Public domain], via Wikimedia Commons
そこで早速、この手法を使って異文化理解のワークショップを行いたい!と思い、アメリカンユーモアのネタに使えるものを考えた時に、真っ先に思いついたのが、アメリカで爆発的に人気を持つコメディのテレビ番組、ビッグバンセオリー (The Big Bang Theory)でした。
ビッグバンセオリーがなぜ適切なネタか、といいますと、2つ理由があります:
まず第一として、私はこの番組を見るたびに、お腹を抱えて笑ってしまうほど、強烈に面白いということ。そして、一般の日本人の人には、全く面白いと思ってもらえないからです(注2)
そして第二として、自分が笑いながら教材を作ったり、ワークショップをするのは、素晴らしい!という自己中心的な思いからでした(恥)
真剣に笑いながらグローバルになりませんか?###
これから、このブログに、ビッグバンセオリーのTVショーを一つ一つ取り上げて、「面白い!」そして「とてもアメリカンなユーモアだなぁ」と思える場面を2〜3取り上げて、なぜそれが面白いのかをアメリカと日本の文化の比較で取り上げていこうと思っています。
これをきっかけに、皆さんが、笑えるネタをダブルに増やし、ストレスを解消し、おまけにグローバルに振る舞える人材になる手助けになれば、とても嬉しいです。
もし、別の観点からグローバルを学びたい方は、私のGlobal Works!のブログをご覧になってください。
マハロ!
テルミ
引用4:"Vulcan Salute" by Daily Omnivore
注釈
注1: 私が三沢市で使ったプレゼンテーション資料をご覧になりたいかたは、こちらのリンクから見れます (Misawa Global Presentation)
注2: 非公式、私の日本人のお友達に協力してもらい、実験を行った結果です
注3: ブログ内で利用している画像の多くは、有料コンテンツFotolia (Fotolia)、無料コンテンツOpenClipart (OpenClipart) とWikimedia Commons (WikimediaCommons) を利用しています。
引用1: Gary Larson氏の作品にご興味がある方は、こちらのリンクからDVD購入できます (The Far Side® Website)。書籍はこちらのリンクから購入できます (The Far Side® on Amazon)
引用2: "Ha!: The Science of When We Laugh and Why"にご興味がある方は、こちらのリンクから購入できます (HA! on Amazon)
引用3: The Big Bang TheoryのロゴはWikimediaから引用しました (The Big Bang Theory Logo! on Wikimedia Commons)
引用4: The Vulcan SaluteはDaily Omnivoreから引用しました (Daily Omnivore)