Pilot(Season 1, Episode 1)
"Penny: I'm a vegitarian... and I just LOVE STEAK!!" -- cartoon by terubo
笑いのツボ(文化の知識で笑いがダブル!)
今回のエピソードで、文化的な背景がが分かると、もっとユーモアが分かるだろう!という場面を選んでみました。エンジョイ!
金髪の女性は頭が天然?
最初のエピソードで、金髪で綺麗な女性、ペニーが登場します。 彼女と他の主人公たちとの会話は(シェルドン、レナード、ハワード、ラージ)、人間と宇宙人たちの会話を聞いているようで、それだけでも笑えちゃいます。 そして、ここでアメリカ文化の「女性の髪の毛の色と性格・知的指数の関係」の知識があれば、さらに面白くなります。
アメリカでは、女性の髪の毛の色と、その人の性格・知的指数に関係があるという説があります(あまり根拠はないようですが。。。)
一般的なイメージは:
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金髪(Blond)は、頭が天然で、遊び好きで、楽しい人。よく「dumb blond(バカな金髪)」とも呼ばれますが、差別的な発言とも解釈されますので、あまり使わないほうがいいと思います。
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茶色(Brunett)は、頑張り屋で、人思いで、優しい人。
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赤毛(Redhead)は、行動的で、衝動的で、気性が荒い人。よく「hot head(怒りやすい)」とも呼ばれます。
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黒色(Black)は、真剣で、信仰心が深く、賢い人。
ペニーは、まさしく、頭が天然な金髪のキャラクターそのものです。ルックスもセクシーで、もう一人の有名な天然な金髪、マリリン・モンローをちょっと連想しちゃいますね。ただ天才的で宇宙人みたいなシェルドンや、知的指数が高く、対人コミュニケーション指数が低いハワード、レナード、ラージと比べると、ペニーの「普通の人の常識」と彼らのギャップも、笑いのツボといえるでしょう。
このエピソードで笑っちゃった、ペニーの幾つかの天然ぶりはこちらです:
シーン(9:41):ペニーがシェルドンとレナードに自己紹介している。
Penny: "Oh, I'm a vegitarian. Except for fish. And the occasional steak. I LOVE STEAK!!".
(笑)
テルミのプチ解説:ペニーは、「ステーキと魚料理が大好きな菜食主義」。この矛盾に全然気がついていない様子のペニーは本当に天然!
シーン(10:10):ペニーがシェルドンとレナードに、自分が書いている脚本の話をしている(ペニーは、チーズケーキファクトリーでウェイトレスをしながら女優を目指している)。
Penny: "I'm also writing a screen play. It's about this sensitive girl who comes to LA from Lincoln Nebraska to be an actress, and winds up a waitress at the Cheese Cake Factory. "
Leonard: "So, it's based on your life."
Penny: "No. I'm from Omaha."
(笑)
テルミのプチ解説:ペニーはチーズケーキファクトリーレストランでウエイトレスをしながら女優を目指す若者。そして、ペニーが書こうとしている脚本の内容は、まさしくペニーの人生そのものを描いた様子。。。と思いきや、「いいえ。この話は、米ネバラスカ州リンカーン市出身の女性の話よ。私は、オマハ市の出身なの。」と、さらっとレナードのコメントを洗い流すペニーの天然ぶり!
ここでさらに二つの文化ポイント!:
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ネバラスカ州(Nebraska)は、アメリカ合衆国中西部地域の中の一つの州です。この地域は、穀物の生産地としても有名な反面、比較的「いなかもの」のイメージもあります。ちなみに、ネバラスカ州の首都はリンカーン市で、そこから運転して100km弱のところにオマハ市があります(ペニーの出身地)。
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アメリカ映画のメッカ、ハリウッドは、カリフォルニア州ロスアンゼルス市にあります。そして有名なPOP曲サン・ホセへの道の歌詞にもあるように、アメリカの俳優志望の多くの若者が、ハリウッド映画俳優を夢見て、田舎からロスアンゼルスに出てきます。でも結局成功するのは一握りで、多くは日々アルバイトをしながら生計を立てています。ペニーもレストランでウエイトレスをしながら女優を夢見る若者なんですね。
ロスアンゼルスはすごく偉大な高速道路。
頭金100ドルで車を買える。
1週間、2週間の内かな、あんたはスター。
日々はあっという間に年月として過ぎる。
夢実らなかったスター達は駐車場で働いたり
ガソリンスタンドで働いたりさ。。。
POP曲サン・ホセへの道より
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番組で使われた単語と表現
今回番組中に紹介された、ちょっと珍しい単語や表現を幾つか拾いました。日常に使えるかわかりませんが、参考までに!
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Bowel movement(5:42):略してBMともいう。便通のこと。
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Beautiful Mind(6:55):ノーベル経済学賞受賞の実在の天才数学者、ジョン・ナッシュの半生を描く物語の映画(ビューティフル・マインドを参照)。
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Klingon Boggle(9:05):ボッグルは言葉で遊ぶプラスチックのゲーム。クリンゴンは映画スタートレックに登場する架空の異星人。シェルドンたちはクリンゴン語でボッグルを楽しめるらしい。
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Lactose intolerant(10:06):乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)のこと。レナードがこの症状を持つ。ペニーの菜食主義のシーンで、シェルドンが「Leonard can't process corn.」と言ったのは、これを意味する。
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Coitus(14:23):性行為(番組でよく使われるのでここの書きました(汗)
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Nerd(17:32):仕事にばかり熱中していて社会性のない(つまらない)人。「おたく」に近い意味を持つ。 Geek(ギーク)は、社交的に苦手だが頭が良いという肯定的なイメージを持つ。
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Juice box(17:34):このシーンでは、ハワードが、箱に入ったジュースをペニーにあげるときに使った言葉。普通では、そのような表現はない。まさしくハワードのnerd(ナード)な一面を見せている。
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"I'll be the muscle"(18:49):マフィアの用心棒。
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Mack daddy(22:23):ロマンチックでモテる男性。
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番組で紹介されたサイエンス
今回番組中に紹介されたサイエンスです。ビッグバンセオリーをより楽しく観れますように!
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二重スリット実験(Double Slit Experiment)(0:00)
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量子力学(Quantum Mechanics)(6:40)
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紐理論(String Theory)(6:45)
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ボルン-オッペンハイマー近似(Born–Oppenheimer approximation)(6:49)
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ビッグバン後に見つかった紐理論の形跡(Fingerprints of String Theory in the aftermath of the Big Bang)(18:05)
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エピソードを見る
このエピソードをご覧になりたい場合は、こちらのリンクから見ることができます(注1)
こちらは有料サイトです(登録などが求められます):
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Amazon.com(英語)のサイトです:Pilot
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Amazon.co.jpの日本語吹き替えレンタル版はこちらです: オタク青年4人とセクシー美女の法則
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ITunes.apple.com(英語)のサイトです(ITunesが開きます): Pilot
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CBSテレビのリンクはこちらです: Pilot。登録が必要です。
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スーパードラマ!TVはこちらです: Pilot
こちらは無料サイトです。いつまで提供されるかはわかりませんので、アンチウィルスを使うなど自己責任でご覧ください。:
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シェルドンのT-シャツ
シェルドンが今回着ていたT-シャツです。ご購入されたい場合は、オンラインショップで、購入できるサイトを紹介しています。
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テルミのあとがき
今回選んだシーンは、ユーモアの優越理論(金髪の女性に対しての優越感)と矛盾理論(ペニーの天然発言)を主に取り上げました。
アメリカは様々な人種が共存しているせいか、民族や人種をちゃかすジョークなどが多くあります(私は父がポーランド系アメリカ人なので、高校でよくポーリッシュジョークの的になりました)。最近では、これらのジョークの大半は社会的に「ユーモアの違反」(注2)の部類にはいってしまいます。
それでは、次回まで!
マハロ!
テルミ
"Live long and prosper." Vulcan Salute -- by terubo
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注釈
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注2: ユーモアと「良性」「良性な違反」「違反」の定義はユーモアの種類のブログで紹介しました。
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